短期投資・長期投資の各目線から築古長屋投資について考える

今回は,マニアック不動産投資編として,築古長屋投資について考えてみたいと思います。長屋は,テラスハウス・タウンハウス・連棟住宅など様々な呼び方をされることがありますが,すべて同じものです。

本稿にいう長屋とは,主に2階建てを主流とする2個以上の住宅をもって1棟の建築物を構成し,隣家と壁を共有し,かつそれぞれの住宅部分が独立の玄関を有している構造物を想定しています。

長屋の特徴

長屋は,上下階をあわせて1つの建物としていますので,単独の一戸建て物件に近い生活ができるため,上下階の騒音トラブルを回避でき,ファミリー層からは一定の評価を得ている物件です。

また,長屋の場合,隣と壁を共有していますので,土地の広さからすると,広い建物を建築することができる上,建築費用を抑えることができます。

そこで,戦後の日本では,人気のある建築方法として広く採用され,いまだに昭和期に建てられた築古長屋が多く存在しており,マーケットにおいても多く目にする物件といえます。

投資対象としてみる長屋

長屋については,上物である建物部分の底地部分を各建物所有者が単独所有している場合と,上物である建物部分の所有者がその割合に応じて底地部分を共同所有している場合とがありますが,いずれの場合であっても単独で建物を解体して土地を他の利用形態にて再利用することが困難です。

そのため,長屋は,短期投資としてみた場合,あるいは自己使用物件としてみた場合には勝手の悪い物件といえます。

さらに,通常長屋は木造建築であることが多く,22年で減価償却を終えてしまいますので,融資を受けて購入することが難しい物件といえる上,高額で売却することも難しい物件といえます。

そこで,短期投資の目線からは,長屋投資で期待する利益を上げることは難しいといえます。

もっとも,長期投資としてみた場合には,投資物件として検討することも可能です。

前記のとおりの利益効率の悪さに加え,築古長屋物件については,通常銀行融資を受けて購入することは出来ませんので,現金購入が原則となります。

そのため,物件購入についてのライバルが少ない物件(悪く言えば人気がない物件)といえ,マーケットでは,長屋物件は,一戸建て物件に比べて格段に安い値段で出回っています。

すなわち,築古長屋は,場合によっては,超格安で購入ができる可能性があるのです。

また,ランニングコストの面から見ると,長屋には,マンションとは異なり管理費や修繕積立金が存在しませんので,維持に必要な経費は固定資産税(築古長屋の場合は,建物の固定資産税もほとんどありません。)と火災保険料くらいです。

そこで,長屋については,ランニングコストがきわめて低い物件といえます。

さらに,耐久性の面からみると,長屋は,通常の一戸建てと比べると,築面積当たりの柱の数が多く,地震耐性も優れています。

実際,100年ものの長屋も現役で稼働しているのをよく見かけます。

そこで,格安現金決済で長屋物件を購入し,売却することなくインカムゲイン目的で投下資金を回収するのであれば,長屋も十分に投資物件として成り立つものといえます。

それどころか,一旦投下資金を回収し終えれば,以降,少ない維持・管理費用で,毎月一定のインカムゲインを得られる優れた物件ともいえます。

最後に

なお,長屋の場合,隣の所有者が同人の長屋持ち分を売却する場合,一番に声をかけてくれることが多く,隣を購入する可能性が高い物件といえますので,長いスパンでインカムゲインを回収しつつ,隣が空いた場合に,順に現金決済で買い進め,長屋一棟全て部分の買い取りができた時点で底地全ての処分・再利用を検討するという方針もありです。

もっとも,長屋には,密接な近隣関係等のマンションとは異なるリスクが存在しているため,長屋投資はメリット・デメリットの多い玄人受けする投資物件といえます。

長屋投資を行う際は,あくまでも自己責任でお願いします。



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