本稿執筆時点においては,金・銀をはじめとする貴金属の価格が急上昇しています。
そのため,日本国内で発行される硬貨(本稿では,「硬貨」について,「貨幣」とも表記しています)の中でも,額面価値より地金価値の方が高くなる硬貨が存在するに至っています(記念金貨・記念銀貨・旧100円硬貨など)。
この点,硬貨の地金価値が上昇し,その価値が硬貨の額面価値より高くなってしまうと,地金価値以下で当該硬貨を入手し,これを溶かして金属として売却することにより利益が生じてしまうため,このような行為をしようとする者が出始めます。
ところが,このような行為を許してしまうと,経済にみあった量の貨幣を発行してその国の政治・経済を管理するという管理経済システムが破綻してしまう恐れがあります。
そこで,日本では,法律によってこのような行為を禁止し,硬貨を鋳つぶす行為は犯罪行為として処罰対象としています。
以下,どういうことか簡単に説明したいと思います。 “【日本の金貨・銀貨・硬貨を鋳つぶすことは犯罪か?】コイン磨きの問題点もあわせて” の続きを読む






