交差点進入車両に一時停止義務が課される場所とは(標識,路上ペイント,点滅信号,優先道路等の別)

車両を運転して交差点に進入しようとする際,対面信号機が赤色表示であれば,当然,青色表示に変わるまで,交差点手前で車両を停車させて待つ必要があります。

この他にも,交差点進入前に,交差点手前で車両を一時停止させなければならない場合があります。

以下,対面赤信号以外に交差点手前で車両を一時停止させなければならない場合について見ていきましょう。なお,緊急車両は,例外的に,交差点手前での一時停止義務を負いませんので,本稿の適用はありません。

信号機による交通整理がなされていない交差点で道路標識等により一時停止規制がなされている場合(道路交通法43条)

信号機による交通規制のなされていない交差点では,異なった方向から同時に車両等が進入してくることとなるため,事故発生防止及び円滑交通の要請が働きます。そこで,道路交通法では,36条と37条の2箇条でその優先関係を定めるとともに,通行車両について一定の場所で一時停止義務を課しています(道路交通法43条)。

したがって,信号機による交通整理がなされていない交差点で道路標識等により一時停止規制がなされている場合には,そこを通過しようとする車両は,具体的な危険の有無にかかわらず,必ず指定場所において一時停止をすることを義務付けられます。

他方,信号機による交通整理がなされている交差点については,信号機に従って交差点に進入すれば足りますので,対面信号機が青色表示である場合には,原則として交差点進入前に一時停止をする義務はありません。

また,路面になされた「止まれ」のペイントは,単なる注意喚起をしているものにすぎず,道路標識による一時停止規制ではありません。

そのため,道路標識による一時停止規制がなく,単に路面に止まれのペイントや一時停止線が道路に書かれているだけの場合には,一時停止義務はありません。

なお,信号機による交通整理がなされていない交差点に,劣後道路又は明らかに幅が狭い道路から進入しようとする場合には,徐行で進入する必要があります【優先道路・明らかに幅の広い道路からの進入が優先されます。】が,その場合でも,進入前に一時停止義務はありません(道路交通法36条3項)。

点滅信号の赤色点滅側から交差点に進入する場合(道路交通法施行令2条1項)

点滅信号は,燈火による表示ではないため,道路交通法上の信号機(道路交通法2条1項14号)に該当しませんので,赤色点滅側から交差点に進入することは,法律上禁止されません。

もっとも,事故発生防止及び円滑交通の要請の観点から優先関係を規律する必要がある場所においては,黄色点滅側を赤色点滅側より優先させ,赤色点滅側から交差点に進入する場合には,停止位置において一時停止をすることを義務付けられることとされています(道路交通法施行令2条1項)。


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