借金に理由のない抵抗感を感じませんか。
住宅ローンを組んだりしても,借入金利がもったいないと感じ,なるべく多くの頭金を入れようとしたり,なるべく繰り上げ返済をしようとしたりする人が多いのではないのでしょうか。
ところが,金持ちはそのようなことはしません。
金持ちは,借りられるだけ借り,限界まで返済をしようとしません。この違いは何なのでしょうか。
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いい借金について
お金は,どれほど多く持っていても,保有しているだけで増えることはありません。
お金は,運用して初めて増やすことができます。
そのため,お金持ちは,資産運用をしていることが多く,またその運用益も,年率数%~であることが一般的です(通常,資産を多く持っている人に,よりよい投資先が優先的に紹介されていくため,資産額に比例して運用成績が高くなります。)。
また,資産運用に慣れた人であれば,手堅く運用し,年率5%程度の運用成績を上げることは,そう難しいことではありません。
数々の金融危機があったものの,世界の平均株価が,1971年から2015年までの45年間で16倍になっていることから見てわかるように,長期的に見れば,放っておいても経済成長とともに,運用資産は増えていくものなのです(少なくともこれまでは)。
そうすると,お金持ちにとっては,最低でも年率数%,うまくいけば年率十数%で運用できる資産について,たかだか年率1%程度のローン金利を節約するために,頭金として支払ったり,繰り上げ返済をする理由は皆無です。
そればかりか,お金持ちは,借金が大好きです。借金をして得た運用原資こそが,自身の資産を増大させてくれるからです。
一部の人を除いて,お金持ちは,ものすごい額の借金を背負っているのが通常といえます。
ローン金利以上の運用益を上げられる人=お金持ちにとっては,借金は自分の資産を増大させてくれるいいものです。
お金持ちが自身の資産を増大させるのに,自身のお金は必要ないのです。お金持ちの資産運用とは,人のお金を使って,自分の資産を増大させるものなのです。
マクロ的な経済観点から見ても,借金がなければ経済発展はなく,いつの時代も景気の元となるのは借金なのです。
借金を毛嫌いしていては,決してお金持ちにはなれません。
悪い借金について
もっとも,借金が万人にとっていいものであるかというと,そうではありません。
ローン金利を超える運用益を上げられない人にとって,金利の負担を負わなければならない借金には何1つメリットがあるものではありません。
当然,ローン金利を超える運用益を上げられない人にとっては,借金は,自分の資産を減少させる悪いものでしかありません。
このような人は,借金をして資産運用をするメリットがありませんので,ローンを組む際には,手持ち資金は頭金に回し,手持ち資金が出来るごとに繰り上げ返済を繰り返すことがお勧めです。
終わりに
結局,いい借金か悪い借金かは,その借金によって得た資金をどう使うかによって決まります。
借金に対して何となく悪い印象を持つのは,自身が不勉強であると言っているにすぎません。
ちょっと勉強をすれば,又はよいメンターに教えを請えば,年率数%程度の運用益を上げる投資は簡単に見つけられます。
以上,当たり前のことを,当たり前に書いてみただけですが,借金についての理由のない抵抗感の理由付けになれば幸いです。