自動車の車幅とはどこからどこまでか(法律豆知識)

交通事故損害賠償実務を処理している際,事案を検討したりする際はもちろん,図面を引く際などにも車両の幅が問題となります。

例えば,4m道路において,149cmの169cm車両がすれ違う場合の位置関係を示す場合に問題となり得ます(わかっている人からすれば全く問題とはなりませんが・・)。

以下,わかっている人には当たり前の事項ですが,車幅の意義について簡単にその意義と法的根拠を説明したいと思います。 “自動車の車幅とはどこからどこまでか(法律豆知識)” の続きを読む

三輪車自動車の交通事故では別冊判例タイムズの単車と四輪車のどちらの基準を適用するのか

日本の道路では,単車(二輪車)・四輪車のみならず,三輪車自動車も多数走行しています。

そのため,当然ですが,三輪車自動車も一定の割合で交通事故に遭います。

では,三輪車自動車が交通事故に遭った場合,どういう基準で過失割合を決するのでしょうか。現在交通事故損害賠償実務において当たり前のように規範として使用されている別冊判例タイムズNo.38(全訂5版)に三輪車自動車の区分がなされていないため問題となります。 “三輪車自動車の交通事故では別冊判例タイムズの単車と四輪車のどちらの基準を適用するのか” の続きを読む

【軌道敷内の法規制】路面電車と車両との交通事故の際の法律関係

現在17都市で運航している路面電車ですが,その軌道敷に自動車が進入することがある関係上,路面電車と車両との交通事故が一定数生じます。

この点,路面電車が走っている都市が多くないこと,またそのために交通事故の絶対数がそれほど多くないことなどから路面電車が走る軌道敷内における交通事故についてはあまり周知がなされていないように思います。

そこで,本稿では,軌道敷内における路面電車と車両との交通規制と事故発生時の基本的な考え方を説明したいと思います。 “【軌道敷内の法規制】路面電車と車両との交通事故の際の法律関係” の続きを読む

【優先道路とは】法律上の優先・劣後関係ができるのはどのような交差道路か

交通事故損害賠償請求事件を処理をしていると,信号機による交通規制のなされていない交差点において,優先道路であるかそうでないかが争われる場合が多々あります。

具体的には,別冊判例タイムズの過失割合表を用いる際に,どの表を用いるか,用いた表の修正要素となるかについて検討する際に,当該交差道路が優先道路・劣後道路となるかが問題となるのです。

もっとも,保険会社の担当者レベルだと,法律的にどういう道路が優先道路であるのかが周知されていない場合がありますので,示談交渉の際の前提段階で紛糾する場合がありますので,本稿では,優先道路とはどういう道路をいうのかについて具体的に説明したいと思います。 “【優先道路とは】法律上の優先・劣後関係ができるのはどのような交差道路か” の続きを読む

路肩と路側帯の違いとそれぞれの通行ルール・駐車ルール

路肩と路側帯の違いがわかりますか。

一見すると同じように感じられるかもしれませんが、法律的には全く別の規制に服しています。

路肩の中で,道路標示によって区画された「歩道が設けられていない道路または歩道と接していない側の道路」の路端の帯状のスペースを特に路側帯といい(道路交通法2条1項3号の4)、路肩は車道として扱われるのですが,路側帯は歩道として扱われるのでその意味は全く異なります。

本稿では,この紛らわしい路肩と路側帯の違いについて説明します。 “路肩と路側帯の違いとそれぞれの通行ルール・駐車ルール” の続きを読む

道路直進車と路外からの道路右折進入車の交通事故の場合の右折進入車の「右折進入の程度に応じた」基本的過失割合の変化

道路外に存する車両が,道路外から道路に右折進入しようとした際に交通事故が発生することはよくあります。

この道路右折進入車と道路上直進走行していた車両との注意義務と基本的過失割合については,別稿の道路進入車の道路交通法上の注意義務と交通事故の場合の過失割合にて説明したとおりです。

もっとも,道路右折進入車両の道路進入の程度により,その基本的過失割合は変わってくるため,本稿では,別稿を一歩進めて,右折進入車両の右折進入の程度によって基本的過失割合がどのように変化するのかについて説明したいと思います。 “道路直進車と路外からの道路右折進入車の交通事故の場合の右折進入車の「右折進入の程度に応じた」基本的過失割合の変化” の続きを読む

【追越し禁止場所とは】追越しとは何かと追越しが一律禁止される場所について

道路交通法では,後続車両が先行車両を追い越してはならない場所を定めています。

追越し禁止場所です。

本稿では,追越しとはどういう走行態様をいうのかと,法が一律に追越しをしてはならないと定める追越し禁止場所について紹介します。 “【追越し禁止場所とは】追越しとは何かと追越しが一律禁止される場所について” の続きを読む

飛び石交通事故の発生メカニズムとは(前を走行する車両の荷台からの落下物が後続車両に衝突するか)

交通事故損賠賠償実務に従事していると,頻繁に,自動車を運転して前を走行する車両に追走していた際,前の車両の荷台から落ちてきた物とぶつかったとして,保有車両のフロントガラスやボンネットが損傷したとの主張がなされます。

いわゆる飛び石被害というものです。

もっとも,この類型の飛び石被害事故を主張した場合,ほとんどの自動車保険会社(加害者側の保険会社【対物保険】のみならず,被害者側の保険会社【車両保険】も)は,前を走行する車両からの飛び石被害はあり得ないとして,保険使用を否認します。

そこで,本稿では,自動車保険会社が行う,前を走行する車両の荷台からの落下物が後続車両に衝突する可能性がないとの見解をとる理由について説明したいと思います。

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駐車許可証の効力とは?所轄警察署長の許可によってどこの駐車禁止が解除され得るのか

法律上駐車が禁止される場所に特別に車両を駐車させることができる制度として駐車許可があることはよく知られています。

もっとも,駐車許可は,全ての駐車禁止場所の効力を解除する訳ではなく,駐車許可を得ても駐車禁止が解除されない場所があります。

先に結論から言うと,駐車許可は,「指定駐車禁止場所」及び「周囲の構造物に起因する法定駐車禁止場所」の駐車禁止を解除し得ますが,「道路構造に起因する法定駐車禁止場所」の駐車禁止は解除できません。

以下,どういうことか説明します。
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