離婚の際に財産分与の対象となる財産(夫婦共有財産)と財産分与の対象とならない財産の違いについて

縁があって結婚した夫婦は,双方の協力のもとで,結婚後それぞれが収入を得て預貯金を増減させたり,いずれかの名義でローンを組んで車・家等の動産・不動産を買い,また各種保険に入るなど,様々なプラス・マイナス財産を築き上げていきます。

ところが,縁があって一緒になった夫婦が,訳あって離婚に至った場合,この複雑に形成された財産をどのように分割処理をすることになるのかが問題となります。

現在は,3組に1組の夫婦が離婚する時代となっており,この離婚に伴う財産分与が問題となることが多くありますので,以下,夫婦間の財産関係の基本的考え方と,離婚による財産関係の解消についての考え方について検討します。 “離婚の際に財産分与の対象となる財産(夫婦共有財産)と財産分与の対象とならない財産の違いについて” の続きを読む

子供の養育費を支払わない片親に対してとるべき手段

子供をもうけた男女が,不幸にも分かれて暮らすことになった場合,子供と一緒に暮らすことにならなかった親も,その収入に応じて子供の生活費を負担する義務を負います。法律的に言うと,養育費の負担義務です。

この養育費については,多くの支払い義務者(子供と一緒に暮らせなくなった側の親)は,子供が成人するまでのどこかの段階でその支払いをしなくなります。 “子供の養育費を支払わない片親に対してとるべき手段” の続きを読む

面会交流は一方の親と離れて暮らすことになった子供の心情に配慮するのが基本的ルール(場所・頻度・内容等を決める際に顧みて欲しい)

子供がいる男女が,訳あって一緒に生活が出来なくなった場合,通常は一方の親(母親の場合が多いと思います。)が,子供の親権・監護権を引き受けます。 “面会交流は一方の親と離れて暮らすことになった子供の心情に配慮するのが基本的ルール(場所・頻度・内容等を決める際に顧みて欲しい)” の続きを読む

離婚に伴う財産分与の基礎(法的性質・分与時期・分与手続き・清算割合等について)

訳あって夫婦が離婚をするに至った場合,一方配偶者は,他方配偶者に対して,夫婦共同生活を送っていた間に得た財産の分与を請求できます(協議離婚の場合:民法768条1項,裁判上の離婚の場合:同法771条)。

本稿では,この財産分与について,法的性質・分与時期・分与手続・清算割合等について,順に見ていきたいと思います。 “離婚に伴う財産分与の基礎(法的性質・分与時期・分与手続き・清算割合等について)” の続きを読む

不倫相手の配偶者から不貞行為の慰謝料請求された場合の反論(否認・抗弁事由と慰謝料相場まで)

不倫相手の配偶者から慰謝料請求された場合,これを拒絶する理由としてどのようなものがあるのでしょうか。

また,仮に不貞慰謝料請求を拒絶できなくなった場合,どこまで値切れるのでしょうか。

以下,不貞慰謝料請求についての言い訳と,慰謝料相場について説明します。 “不倫相手の配偶者から不貞行為の慰謝料請求された場合の反論(否認・抗弁事由と慰謝料相場まで)” の続きを読む

内縁の法律関係(双方存命中の場合と一方が死亡した場合)

職業柄,長年連れ添っているが,事情があって籍を入れていない関係(内縁関係・事実婚関係)にある方から相談を受けることがあります。

本稿では,内縁とは何か,双方存命中の内縁の法律関係,一方が死亡した後の内縁の法律関係について考えていきたいと思います。 “内縁の法律関係(双方存命中の場合と一方が死亡した場合)” の続きを読む