自転車交通事故の過失割合について,裁判例ではママチャリとロードバイクで違いがでるか?

道路交通法上,自転車は軽車両として扱われますので,自転車の通行区分は車両のそれに従います。
もっとも,自転車は軽車両であるが故に,一般車両とは異なった扱いを受けることとなり,歩行者との関係では強者として扱われ,他方四輪車・単車との関係では弱者として扱われるのが原則です。

そのため,自転車が交通事故に遭った場合,その過失割合については,通常,歩行者との関係では不利に,四輪車・単車との関係では有利に認定されます。
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交差点進入車両に徐行義務が課される場合と,これが免除される場合の注意義務とは

車両を運転して交差点に進入しようとする際,①手前で一時停止をしなければならない場合,②交差点進入時に徐行をしなければならない場合,③一時停止も徐行も必要ない場合があり得ます。 “交差点進入車両に徐行義務が課される場合と,これが免除される場合の注意義務とは” の続きを読む

従業員がマイカー通勤・退勤途中に交通事故を起こした場合,勤務先会社は使用者責任として損害賠償義務を負うのか?

従業員のマイカー通勤を許可したり,場合によってはマイカー通勤に通勤交通費の支給をしている会社があります。

この場合に,マイカー通勤をしている従業員が,通勤又は退勤途中に交通事故加害事故を起こした場合,その勤務先会社は,損害賠償義務を負担するのでしょうか。 “従業員がマイカー通勤・退勤途中に交通事故を起こした場合,勤務先会社は使用者責任として損害賠償義務を負うのか?” の続きを読む

飛び石でフロントガラスやボディが損傷した場合に前車の運転者に車両修理代金を請求できるか?自動車保険は使えるか?

自動車を運転していると,一定の確率で,前を走行する車両がタイヤで跳ね上げた小石が後ろに向かって飛んでくることがあり得ます。高速道路の場合は,一般道よりもその確率が上昇します。

では,前を走行する車両が飛ばした小石によって自動車を損傷された場合,前を走行する運転手に修理代金の請求ができるのでしょうか。 “飛び石でフロントガラスやボディが損傷した場合に前車の運転者に車両修理代金を請求できるか?自動車保険は使えるか?” の続きを読む

【代車の相当性】交通事故被害車両による請求が認められる代車使用期間

交通事故被害に遭った被害者は,被害車両の修理又は買換え期間中は,車両を使用することができません。そのため,被害者が修理又は買換え期間中に代車を使用し,かつその期間中に代車を使用する必要性・相当性が認められれば,加害者に対して代車代の請求ができ得ます。

つまり,代車代を請求出来る代車使用期間は,必要性・相当性が認められる期間に限られます。

では,代車代請求として認められる期間はどれ位でしょうか。 “【代車の相当性】交通事故被害車両による請求が認められる代車使用期間” の続きを読む

ペットが交通事故被害に遭った場合の損害賠償(治療費・葬儀費用・慰謝料等)の考え方

我が国では,ペットを飼われている方が多く,ペットを実の子のように可愛がっておられる方も少なくありません。

ペットの中では,犬を飼っておられる方が多いと思いますますが,犬を飼うと散歩が必要となり外に連れ出す機会が多くなるため,必然的に,一定の割合で,ペット(犬)も交通事故に遭います。 “ペットが交通事故被害に遭った場合の損害賠償(治療費・葬儀費用・慰謝料等)の考え方” の続きを読む

バイク運転者の道路交通法上のヘルメット装着義務と未着用者が交通事故に遭った場合の過失相殺割合

わが国では,原動機付自転車を運転する場合であっても,大型・普通自動二車であっても,バイクを運転する場合には,ヘルメットを装着しなければならないという義務があります(道路交通法71条の4第1項・2項)。

では,バイクの運転者が,ヘルメットを装着しない状態で交通事故に遭った場合,当該ヘルメット未着用による過失が問われるのでしょうか。 “バイク運転者の道路交通法上のヘルメット装着義務と未着用者が交通事故に遭った場合の過失相殺割合” の続きを読む

人身事故と物損事故の違いが民事・刑事・行政責任に与える影響(警察での変更・切り替え手続きや期限についても)

交通事故被害に遭って怪我をした場合,加害者から人身事故にしないで欲しいとお願いされることがよくあります。

このお願いには,どういう意味があるのでしょうか。

以下,人身事故・物損事故の定義,人身事故と物損事故の違いが民事責任・刑事責任・行政責任にどのように影響をするのか見ていきたいと思います。 “人身事故と物損事故の違いが民事・刑事・行政責任に与える影響(警察での変更・切り替え手続きや期限についても)” の続きを読む

駐車禁止場所とその範囲(道路交通法上当然の法定禁止場所と道路標識・道路標示による指定禁止場所について)

法律上,車両を駐車させてはいけない場所が存在しています。

この車両を駐車させてはいけない場所において,車両を駐車させると,道路交通法違反として切符を切られてしまいます。

また,交通事故損害賠償上も,大きな過失をとられてしまいます。

そこで,以下,駐車とは何か,駐車が禁止される場所(法定禁止場所・指定禁止場所)について見ていくこととします。 “駐車禁止場所とその範囲(道路交通法上当然の法定禁止場所と道路標識・道路標示による指定禁止場所について)” の続きを読む