修理工場は交通事故車両をレッカー移動させるとレッカー代を請求できるのか

交通事故に遭った際に,修理工場がレッカー車を手配して自分の修理工場に運び,その費用としてレッカー代を請求してくることがあります(法的には,修理工場から被害車両使用所有者に対する請求権のはずですが,実際には加害者又は加害車両付保保険会社に対して直接請求してくることがほとんどです。)。

レッカー移動の必要性があり,かつ当該修理工場が一般貨物自動車運送業の許可(緑ナンバー)を持っていれば問題ないのですが,修理工場が許可を持っていない(白ナンバー)の場合も多く,この場合には支払いの要否が問題となります。 “修理工場は交通事故車両をレッカー移動させるとレッカー代を請求できるのか” の続きを読む

【追越し禁止場所とは】追越しとは何かと追越しが一律禁止される場所について

道路交通法では,後続車両が先行車両を追い越してはならない場所を定めています。

追越し禁止場所です。

本稿では,追越しとはどういう走行態様をいうのかと,法が一律に追越しをしてはならないと定める追越し禁止場所について紹介します。 “【追越し禁止場所とは】追越しとは何かと追越しが一律禁止される場所について” の続きを読む

共同不法行為者間の求償権の性質とその消滅時効期間について

複数の加害者の共同行為により被害者に損害を与えてしまった場合,共同不法行為者はどのような責任を負うかわかりますか。

また,共同不法行為者の1人が被害者に損害賠償をした場合,他方の共同不法行為者に対して行う求償権行使はどのようになるのでしょうか。

本稿では,共同不法行為者間の求償権について,その権利の性質と消滅時効についての考え方について説明します。 “共同不法行為者間の求償権の性質とその消滅時効期間について” の続きを読む

警察提出用診断書の証明力(人身届とともに警察提出した診断書の証明力)

交通事故に遭ってケガをした場合,警察に診断書を提出するのが一般的です。

そのため,交通事故被害者は,事故に遭ったかなり初期の段階で医師から診断書を受け取ります。大体の書式は上の写真のとおりであり超シンプルです(便宜上,本稿ではこの初期の診断書を警察提出用診断書といいます。)。

では,この警察提出用診断書は,後に民事事件として治療経過等が争われた際の立証資料として使えるのでしょうか。

以下,警察提出用診断書の特殊性からその証明力について説明します。 “警察提出用診断書の証明力(人身届とともに警察提出した診断書の証明力)” の続きを読む

購入直後の自動車が交通事故に遭った場合でも新車買換え要求が認められない理由

新車を購入直後に交通事故被害に遭われた被害者の方が,加害者に対して新車への買い換えを要求してトラブルが発生することがよくあります。

新車購入直後に被害に遭うという気の毒な状況下ですので,心情的に同情する余地が大いにあるのですが,この新車要求は法律上認めることができません。

以下,新車買換え要求を認めることができない理由について説明します。 “購入直後の自動車が交通事故に遭った場合でも新車買換え要求が認められない理由” の続きを読む

交通事故加害車両がタクシーの場合に無茶な主張がなされる理由

交通事故被害に遭われた場合,法律上,加害者が被害者が被った損害を賠償する必要があります。

この点,被害者は,加害車両がタクシーの交通事故の場合,加害車両が一般自動車であれば被らなかったであろう二次被害を受けることが多々見受けられます。

それは,タクシー会社の多くが,保険会社の自動車保険に加入せず,タクシー共済に加入していることによるものです。

どういうことか,以下説明します。 “交通事故加害車両がタクシーの場合に無茶な主張がなされる理由” の続きを読む

飛び石交通事故の発生メカニズムとは(前を走行する車両の荷台からの落下物が後続車両に衝突するか)

交通事故損賠賠償実務に従事していると,頻繁に,自動車を運転して前を走行する車両に追走していた際,前の車両の荷台から落ちてきた物とぶつかったとして,保有車両のフロントガラスやボンネットが損傷したとの主張がなされます。

いわゆる飛び石被害というものです。

もっとも,この類型の飛び石被害事故を主張した場合,ほとんどの自動車保険会社(加害者側の保険会社【対物保険】のみならず,被害者側の保険会社【車両保険】も)は,前を走行する車両からの飛び石被害はあり得ないとして,保険使用を否認します。

そこで,本稿では,自動車保険会社が行う,前を走行する車両の荷台からの落下物が後続車両に衝突する可能性がないとの見解をとる理由について説明したいと思います。

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駐車許可証の効力とは?所轄警察署長の許可によってどこの駐車禁止が解除され得るのか

法律上駐車が禁止される場所に特別に車両を駐車させることができる制度として駐車許可があることはよく知られています。

もっとも,駐車許可は,全ての駐車禁止場所の効力を解除する訳ではなく,駐車許可を得ても駐車禁止が解除されない場所があります。

先に結論から言うと,駐車許可は,「指定駐車禁止場所」及び「周囲の構造物に起因する法定駐車禁止場所」の駐車禁止を解除し得ますが,「道路構造に起因する法定駐車禁止場所」の駐車禁止は解除できません。

以下,どういうことか説明します。
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交通事故損害賠償請求事件における遅延損害金率と中間利息控除率は令和2年4月1日を境に大きく変わります

民法の債権関係の規定の全般的な見直しを目的とする民法の一部を改正する法律が,令和2年4月1日から施行されます。

同改正によって民法所定の法定利率が変更されます(改正民法404条)。

この民法所定の法定利率の変更によって,交通事故損害賠償請求事件についても,大きな変化が生じることとなります。具体的には,遅延損害金と中間利息控除です。

損害賠償額を大きく左右する大変革です。

以下,実務上の扱いの変化について説明します。 “交通事故損害賠償請求事件における遅延損害金率と中間利息控除率は令和2年4月1日を境に大きく変わります” の続きを読む

交通事故被害者は警察の事故処理に協力するために要した費用を加害者に請求できるか

交通事故に遭った場合,警察を呼んだ上で,現場で事故処理をしてもらわなければなりません。この義務は,交通事故加害者のみならず被害者にも課されています。

そのため,被害者であっても,その後に警察署に赴いて調書作成をしたり,現場に呼ばれて実況見分に立ち会ったりする必要が生じることがあり得ます。

これらの事故処理については,当然に時間を必要としますし,また移動等のために費用が発生する場合もあります。

交通事故被害者は,この交通事故処理手続きに要した費用を,加害者に請求できるのでしょうか。

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