交通事故被害者に対する後遺障害等級認定結果に対する3つの争い方とは

交通事故被害に遭い,不幸にも心身に障害が残ってしまった場合,自賠責保険会社・共済組合を通じて損害保険料率算出機構に属する自賠責調査事務所に対して後遺障害等級認定を申請することができます。

手続き上は,加害車両付保自賠責保険会社又は共済組合に申請し,自賠責調査事務所に認定される形となります。

この点,自賠責調査事務は被害者の臨床検査等を行わず,提出された記録のみをもって後遺障害等級認定を行いますので,被害者側からすると,自身の障害がきちんと評価されていないと感じられる場合が多々あります。

かかる被害者の違和感を払しょくするために,自賠責調査事務所によってなされた等級認定結果を争う手続きが,主に3つ存在します。

異議申立て,紛争処理機構への調停申請,訴訟です。以下順に説明します。 “交通事故被害者に対する後遺障害等級認定結果に対する3つの争い方とは” の続きを読む

道路進入車(道路外から道路に進入する車両)の道路交通法上の注意義務と交通事故の場合の過失割合について

道路外に存する車両が,道路外から道路に進入しようとした際に交通事故が発生した場合,この道路進入車と道路上を直進走行していた車両との過失割合はどのように決められるのでしょうか。
以下,左折又は右折で道路へ進入しようようとする車両について,道路交通法上どのような注意義務が課されているか及び道路進入車両が交通事故を起こしてしまった場合の基本的過失割合を説明します。 “道路進入車(道路外から道路に進入する車両)の道路交通法上の注意義務と交通事故の場合の過失割合について” の続きを読む

レンタカー運転中に被害交通事故に遭った場合にレンタ会社に支払うべきノンオペレーションチャージ(NOC)を加害者に請求できるか(法律論と裁判例の紹介)

大手のレンタカー会社におけるレンタカー契約の契約書(約款)には,通常,借受人が,その責に帰する事由によりレンタカー又は付属品に損傷を与えた場合には,借受人は当事業所に対してレンタカー又は付属品の修理期間中の休車損害相当の損害賠償金(自走返却できる場合には2~3万円,自走返却できない場合には5万円程度が相場ではないでしょうか)を支払うものとする規定が存在します。

いわゆるノンオペレーションチャージと呼ばれるもので,レンタカーを修理するために一定期間事故車両を使用しての営業ができなくなるため,レンタカー会社の営業補償するためのものです。 “レンタカー運転中に被害交通事故に遭った場合にレンタ会社に支払うべきノンオペレーションチャージ(NOC)を加害者に請求できるか(法律論と裁判例の紹介)” の続きを読む

従業員がマイカー通勤中に加害交通事故を起こした場合,勤務先会社も被害者に対する損害賠償義務を負うのか(使用者責任・運行供用者責任の有無)

従業員が通勤に自動車,二輪車,自転車を利用している場合,当該従業員が通勤中に交通事故を起こすことがあり得ます。

では,この場合,当該従業員を雇用する勤務先会社は,交通事故被害者に対する損害賠償義務を負うのでしょうか。 “従業員がマイカー通勤中に加害交通事故を起こした場合,勤務先会社も被害者に対する損害賠償義務を負うのか(使用者責任・運行供用者責任の有無)” の続きを読む

道路に物を置くことの可否(使用・占有許可)と,道路に置かれた物が交通事故発生に寄与した場合の道路使用者・占有者の過失負担の有無・過失割合とは

工事業者などが,工事をするために必要となる車両や資材を道路上に置いて作業をしている現場をよく見かけます。

このような道路使用は,法律上許されているのでしょうか。 “道路に物を置くことの可否(使用・占有許可)と,道路に置かれた物が交通事故発生に寄与した場合の道路使用者・占有者の過失負担の有無・過失割合とは” の続きを読む

交通事故被害に遭った事業所得者・自営業者が申告外所得を主張した場合,休業損害・逸失利益算定の基礎収入にこれを含めることができるのか

交通事故被害に遭われた方の損害填補の1つとして休業損害・逸失利益というものがあります。

この休業損害や死亡・後遺障害逸失利益を算定する場合の基礎収入額は,基本的には,休業期間又は逸失利益算定期間の基礎となる期間を通じて得られる蓋然性のある額をもって決定されます。 “交通事故被害に遭った事業所得者・自営業者が申告外所得を主張した場合,休業損害・逸失利益算定の基礎収入にこれを含めることができるのか” の続きを読む

交通事故被害に遭った際に身に着けていた物(装備品)の損壊は,人的損害・物的損害のどちらと扱われるのか?

交通事故被害に遭った際,身につけていた服,メガネ,補聴器,時計,アクセサリー等も一緒に損傷される場合があります。 “交通事故被害に遭った際に身に着けていた物(装備品)の損壊は,人的損害・物的損害のどちらと扱われるのか?” の続きを読む

【交通事故処理に必要となる改正民法の知識】当事者の協議を行う旨の合意による時効の完成猶予編

巷で話題となっているとおり(?),今般,民法が大改正が行われ,2020年4月1日から改正民法が施行されることになりました。

改正点は多岐にわたるところ,交通事故についても,同日以降は当然に改正民法に服することになります。

そこで,2020年4月1日以降に発生した交通事故は,改正民法に従って処理されますので,改正民法について,交通事故処理に必要と思われる点を,論点ごとに紹介して行きます。本稿はその第3稿として,新設された「協議を行う旨の合意による時効の完成猶予」についての説明をいたします。 “【交通事故処理に必要となる改正民法の知識】当事者の協議を行う旨の合意による時効の完成猶予編” の続きを読む

【交通事故処理に必要となる改正民法の知識】不法行為による損害賠償請求権の消滅時効の起算点・時効期間編

巷で話題となっているとおり(?),今般,民法が大改正が行われ,2020年4月1日から改正民法が施行されることになりました。

改正点は多岐にわたるところ,交通事故についても,同日以降は当然に改正民法に服することになります。

そこで,2020年4月1日以降に発生した交通事故は,改正民法に従って処理されますので,改正民法について,交通事故処理に必要と思われる点を,論点ごとに紹介して行きます。本稿はその第2稿として,不法行為による損害賠償請求権の消滅時効期間・時効期間の説明をいたします。 “【交通事故処理に必要となる改正民法の知識】不法行為による損害賠償請求権の消滅時効の起算点・時効期間編” の続きを読む

【交通事故処理に必要となる改正民法の知識】相殺適状編

巷で話題となっているとおり(?),今般,民法が大改正が行われ,2020年4月1日から改正民法が施行されることになりました。

改正点は多岐にわたるところ,交通事故についても,同日以降は当然に改正民法に服することになります。

そこで,2020年4月1日以降に発生した交通事故は,改正民法に従って処理されますので,改正民法について,交通事故処理に必要と思われる点を,論点ごとに紹介して行きます。本稿はその第1稿として,相殺適状の説明をいたします。 “【交通事故処理に必要となる改正民法の知識】相殺適状編” の続きを読む