交通事故においては,明らかな骨折や脱臼を伴わない頚椎支持軟部組織(靭帯,筋肉,椎間板等)の損傷を主体とするむち打ち所見が頻発し,多くの場合これが原因となって当事者間で紛争となります。
そこで,以下,交通事故処理専門弁護士が,交通事故におけるむち打ち損傷事案処理に必要な限度での最低限の頚部損傷についての概略説明をしますので,交渉の前提としていただければ幸いです(なお,厳密な意味での医学的見解と異なる場合があることを前提としていただきたい。)。
弁護士業・社長業における実務上の気づきあれこれ
交通事故においては,明らかな骨折や脱臼を伴わない頚椎支持軟部組織(靭帯,筋肉,椎間板等)の損傷を主体とするむち打ち所見が頻発し,多くの場合これが原因となって当事者間で紛争となります。
そこで,以下,交通事故処理専門弁護士が,交通事故におけるむち打ち損傷事案処理に必要な限度での最低限の頚部損傷についての概略説明をしますので,交渉の前提としていただければ幸いです(なお,厳密な意味での医学的見解と異なる場合があることを前提としていただきたい。)。
交通事故に遭った際に,修理工場がレッカー車を手配して自分の修理工場に運び,その費用としてレッカー代を請求してくることがあります(法的には,修理工場から被害車両使用所有者に対する請求権のはずですが,実際には加害者又は加害車両付保保険会社に対して直接請求してくることがほとんどです。)。
レッカー移動の必要性があり,かつ当該修理工場が一般貨物自動車運送業の許可(緑ナンバー)を持っていれば問題ないのですが,修理工場が許可を持っていない(白ナンバー)の場合も多く,この場合には支払いの要否が問題となります。 “修理工場は交通事故車両をレッカー移動させるとレッカー代を請求できるのか” の続きを読む
道路交通法では,後続車両が先行車両を追い越してはならない場所を定めています。
追越し禁止場所です。
本稿では,追越しとはどういう走行態様をいうのかと,法が一律に追越しをしてはならないと定める追越し禁止場所について紹介します。 “【追越し禁止場所とは】追越しとは何かと追越しが一律禁止される場所について” の続きを読む
複数の加害者の共同行為により被害者に損害を与えてしまった場合,共同不法行為者はどのような責任を負うかわかりますか。
また,共同不法行為者の1人が被害者に損害賠償をした場合,他方の共同不法行為者に対して行う求償権行使はどのようになるのでしょうか。
本稿では,共同不法行為者間の求償権について,その権利の性質と消滅時効についての考え方について説明します。 “共同不法行為者間の求償権の性質とその消滅時効期間について” の続きを読む
債務者が負担する何らかの債務を消滅させるためには,債権者に対して当該債務を弁済する必要があります。
ところが,何らかの事由によって債務者が債務を弁済できない事態が発生し得ます。
この場合に,債務者を当該債務から解放し,債務を弁済したこととするという手続きがあります。弁済供託です。
有効な弁済供託がされると供託時にその当該債務が消滅します(民法494条)。
もっとも,どんな債務でも簡単に弁済供託ができるわけではなく,弁済供託をするためには法律に定められた供託原因が必要です。
以下,この弁済供託の要件となる3つの供託原因について説明します。 “弁済供託をするための3つの供託原因とは” の続きを読む
民事訴訟では,判決に寄ることなく訴訟上の和解によって事件を終了させることができます。
この訴訟上の和解は,通常当事者が期日に出頭して行われるものですが,当事者が期日に出頭することなく訴訟上の和解と同一の効力を生じさせる手続きがあります。
本稿では,訴訟上の和解の原則を踏まえつつ当事者が期日に出頭することなく訴訟上の和解と同一の効力を生じさせる手続きの概略を紹介し,かつ当事者双方が期日に出席することなく和解を成立することができる裁定和解(民事訴訟法265条)について簡単に説明をします。 “【裁定和解(民事訴訟法264条)】当事者双方が期日に出頭せずに裁判上の和解を成立させる方法の1つ” の続きを読む
交通事故に遭ってケガをした場合,警察に診断書を提出するのが一般的です。
そのため,交通事故被害者は,事故に遭ったかなり初期の段階で医師から診断書を受け取ります。大体の書式は上の写真のとおりであり超シンプルです(便宜上,本稿ではこの初期の診断書を警察提出用診断書といいます。)。
では,この警察提出用診断書は,後に民事事件として治療経過等が争われた際の立証資料として使えるのでしょうか。
以下,警察提出用診断書の特殊性からその証明力について説明します。 “警察提出用診断書の証明力(人身届とともに警察提出した診断書の証明力)” の続きを読む
新車を購入直後に交通事故被害に遭われた被害者の方が,加害者に対して新車への買い換えを要求してトラブルが発生することがよくあります。
新車購入直後に被害に遭うという気の毒な状況下ですので,心情的に同情する余地が大いにあるのですが,この新車要求は法律上認めることができません。
以下,新車買換え要求を認めることができない理由について説明します。 “購入直後の自動車が交通事故に遭った場合でも新車買換え要求が認められない理由” の続きを読む
外で落とし物を拾ったらどうすると思いますか。
何となく警察に届けないといけないと考えているが詳しいことはわからないというのがほとんどの人の認識ではないかと思います。
実は,管理者がいる施設と,その他の場所では,物を拾った後の手続きが違います。
そこで,本稿では,管理者がいない場所,管理者がいる施設内の順に落とし物を拾ったらどうすべきかについて検討したいと思います。 “落とし物を拾ったらどうすべきか?(管理者がいる場所といない場所での処理が違い)” の続きを読む
交通事故被害に遭われた場合,法律上,加害者が被害者が被った損害を賠償する必要があります。
この点,被害者は,加害車両がタクシーの交通事故の場合,加害車両が一般自動車であれば被らなかったであろう二次被害を受けることが多々見受けられます。
それは,タクシー会社の多くが,保険会社の自動車保険に加入せず,タクシー共済に加入していることによるものです。
どういうことか,以下説明します。 “交通事故加害車両がタクシーの場合に無茶な主張がなされる理由” の続きを読む