交通事故加害者が被害車両の時価額全額を支払った場合当該車両の所有権を取得する理由

交通事故を起こし100%の過失割合によるとされた場合であり,かつ被害車両が全損と評価された場合には,交通事故を起こした加害者が被害車両の全損時価額の全額の支払いをした場合には(なお,双方に過失がある場合に過失分のみ支払ったにすぎない事案は除きます。),当該加害者が,被害車両の所有権を取得します。

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交通事故損害賠償事案における過失割合についての基本的な考え方とは

交通事故損害賠償事案においては,自己に関与した当事者それぞれについて,その過失の程度(自己に寄与した程度)において,損害賠償を負担することとなります。

では,ここでいう過失とはどのようなものをいうのでしょうか。

以下,交通事故損害賠償事案における過失論の意義について検討したいと思います。 “交通事故損害賠償事案における過失割合についての基本的な考え方とは” の続きを読む

過失割合に関係なく交通事故被害者も健康保険請求はできます(医者が言う「交通事故による治療には健康保険は使えません」はほとんど嘘)

交通事故損害賠償事件を担当していると,よく被害者の方から,医者から,交通事故に基づく怪我の治療には健康保険が使えないと説明されたと,聞かされることがあります。

この医者の説明は,ほとんどが嘘です。

では,なぜ,医者はこのような嘘をつくのでしょうか。 “過失割合に関係なく交通事故被害者も健康保険請求はできます(医者が言う「交通事故による治療には健康保険は使えません」はほとんど嘘)” の続きを読む

交通事故による死亡被害者の葬儀関係費用を加害者に請求するのに立証資料は不要です

交通事故被害に遭われ,被害者の方が不幸にも亡くなられた場合,その葬儀を執り行って葬儀関係費用を支出した親族が,加害者に対して,固有の損害として当該葬儀関係費の請求をすることになります。 “交通事故による死亡被害者の葬儀関係費用を加害者に請求するのに立証資料は不要です” の続きを読む

刑事公判手続きの流れ(初めての刑事裁判傍聴の前に概略をつかむ)

本稿は,初めて刑事裁判手続きを傍聴に行かれる方のために,刑事公判廷で何が行われているのかを事前に認識いただき,意味ある裁判傍聴としていただくために,簡潔に刑事公判手続きの基本的な流れを説明するものです(一応,通常裁判を念頭に置いていますが,裁判員裁判においても基本的な流れは同じです。)。

裁判傍聴の前に,一読いただければと思います。 “刑事公判手続きの流れ(初めての刑事裁判傍聴の前に概略をつかむ)” の続きを読む

交通事故示談の際に加害者側保険会社が示談書ではなく免責証書を送ってくる理由

交通事故被害に遭った場合,加害車両に任意保険会社が付保されていれば,通常,示談交渉は,保険会社担当者との間で行うこととなります。

そして,交渉の結果,示談合意に至り書面を交わす段になると,通常,通常当該任意保険会社から同社所定の免責証書という書面が送られてきて,それに被害者が書面押印することで示談合意があったとされることとなります。 “交通事故示談の際に加害者側保険会社が示談書ではなく免責証書を送ってくる理由” の続きを読む

不動産を売買する際に売主側の司法書士費用は誰が払うのか(東京と大阪のルールの違い)

少し前の話ですが,私が担当した事件の関係で,東京の所有権者の方から,大阪在住の方に,不動産の売却がなされることとなりました。

このとき,売主側の司法書士費用をどうするかで,小さなトラブルが生じることとなりました。

良くある話だと思うのですが,ほとんどの弁護士は知らない内容だと思いますので,そのトラブルのいきさつを紹介したいと思います。 “不動産を売買する際に売主側の司法書士費用は誰が払うのか(東京と大阪のルールの違い)” の続きを読む

通院治療費の内払いを加害者側保険会社から一方的に打ち切りされた場合の交通事故被害者の対処法(治療終了までの期間はいつまでか)

交通事故被害に遭われてけがをされた場合,加害車両に保険会社が付保されていれば,通常当該加害者側の保険会社が,被害者の治療の立替え支払いをしてくれます。これを治療費の一括払い手続きといいます。

ところが,加害者側の保険会社は,通常,被害者の治療が一定期間を経過した段階で,この立替払い手続きを一方的に終了します。これを一括打ち切りといいます。

初めて交通事故被害に遭われた被害者の方は,一括手続きをしてくれた加害者側保険会社がなぜ一括手続きを一方的に打ち切ってくるのか,また一括打ち切りをされた場合どうすればいいのかよくわからないと思います。

そこで,本稿では,これらを順に説明していきたいと思います。 “通院治療費の内払いを加害者側保険会社から一方的に打ち切りされた場合の交通事故被害者の対処法(治療終了までの期間はいつまでか)” の続きを読む

【示談代行は非弁行為か】自動車保険会社担当者が加害者に代わって交通事故被害者と示談交渉することが弁護士法72条に違反しない理由

交通事故加害車両に自動車保険が付保されている場合,通常は,被害者の方とのやり取りから示談交渉までの一切の事故処理を加害車両に付保された自動車保険会社の担当者が代行します。

また,これを売りにするためにテレビCMでも,「事故の際の安心の示談代行サービス」などといったうたい文句で自動車保険の販売を促したりさえしています。

一般の方の感覚だと,自動車保険に入っているのだから,保険会社の担当者が示談交渉をするのは当たり前だと思われているのが通常だと思いますが,全く当たり前ではありません。

加害者側保険会社の担当者は,なぜ加害者に代わってこんなことができるのかについて考えてみましょう。

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